この数年、ネットフリックスやHulu (フールー)などのオンデマンドネット映像サービスは、
安くて自由な便利さを提供して、会員数を激増し、アメリカ人の視聴様式を激増している。
そんな中、今年の3月18日に、ドキュメンタリー専門の有料オンデマンドネット映像サービス、
キュリオシティ・ストリーム(Curiosity Stream)がスタートして、情報系、教育系のコンテンツ
に敏感な視聴者に注目されている。
同社の調べによると、テレビ視聴者の約25%はドキュメンタリーを中心に、
ノン・フィクション系のコンテンツに関心が高い。広告を収入源とする映像メディアは
往々にしてエンタテインメント性の高いコンテンツを提供するため、
科学や自然などのドキュメンタリー番組をほとんど、編成していない。このニーズを充たそうと、
30年前にケーブルチャンネルとして発祥し、世界最大のドキュメンタリー・チャンネルとなったディス
カバリー・チャンネルを創立した同社の元会長、ジョン・ヘンドリックス氏が引退後に発案し
た新有料サービスで、まさにウェブ上のディスカバリー・チャンネルとなることを目指してい
る。
コンテンツは、科学、歴史、テクノロジーなどのドキュメンタリー番組が中心で、1000作以上を提供し、
BBCやNHKなど、世界中のコンテンツプロバイダーから優れたドキュメンタリーを集めている。
視聴料金は、視聴者が希望する解像度を選択することができ、普通の解像度で月額$2.99,
高精細で$5.99, 4Kで$9.99だ。定額で見放題なので、このジャンルのファンにとっては、割安感がある。
長編や短編のドキュメンタリー、講義シリーズを中心に提供しているが、
視聴者層は若者から教育熱心な主婦まで、多岐に渡る。
現時点では、他社からライセンスしたコンテンツが主体であるが、
7-10分の気軽に視聴できる「キュリアシティ・ワールド」という短編をオリジナルとして制作している。
同社のエリザベス・ヘンドリックス・ノース社長にネットフリックスやHuluとの違いについて聞くと、
「ドキュメンタリー、ノン・フィクションのみに特化した専門サービスなので、
すべてのコンテンツに詳細なタグ付をするなどきめ細かな検索が可能。」とのこと。
年内には、まずは、英語圏の国を中心に海外展開をする計画だ。